Vol.29 Stories of VASIC

日本ではまだ暑い日が続いているようですが、ニューヨークは9月に入り、あっという間に過ごしやすい気候になり、ちょっと申し訳ないほど。ファーマーズ・マーケットでは果物のベリー類やピーチもそろそろ終わりを迎え、花屋のスタンドではヒマワリに代わってベルベッドのようなケイトウやデイジーが出てきました。自然界を見回しても、不思議と深い色合いやアースカラーに目が奪われるようです。

そんな時は、そろそろ本腰を入れて秋の装いを考えるタイミングかもしれません。ちなみにアメリカでは、「9月はじめのLabor Day(労働者の日)を過ぎたら白を着ない」なんてファッションポリシーがかつては浸透していたようですが、今では白のボトムスもジャケットも通年で着られていますよね。この秋にVASICがご紹介する新アイテムも、秋らしいカラーに混じって白が登場しています。間違いなく皆様の視線を独占するものになりそうです

Port Series

キャンバス素材でデビューを飾り、人気を博したPortがレザーでアップデート。「アイコニックな“顔”をもったバッグを作りたくて、レザーでPortのもつ存在感を強調させました」と語ってくれたクリエイティブディレクターKanoko。シュリンクレザーは内側のマイクロファイバースウェードをあえて芯材のように使用することで、しっかりと肉厚なレザーを実現。レザーのテクスチャーとホワイトステッチのコントラストが光る、特徴のある顔が完成したといいます。「使いやすさはもちろんですが、バッグ単体としての美しさや存在感を楽しんでいただけたら。」

Vanilla(バニラ)、Black(ブラック)、Wheat(ウィート)の3色を揃えて、大人っぽいベーシックなカラーでの展開。ハンドルも太めでしっかりとしているので、クラシックなトレンチコートやネイビーブレザー、あるいはミリタリージャケットと、ハンサムなスタイリングに活躍してくれそうです。MiniサイズとMini Miniサイズ、どちらもコンパクトなつくりなので、気軽にお使いいただけます。

Madison Mini

コラボ商品のみでの展開だった“知る人ぞ知るアイテム”のMadisonのMiniサイズが、初のオフィシャルデビュー。小ぶりでシンプルなシルエットだからこそ、パンチのきいた素材でファッショナブルに。これはVASICの秋冬の恒例になっており、ちょっと強めのアイテムが好きな方には待望の新商品となりそうです。

今シーズンは爬虫類柄を取り入れて、Black(ブラック)とPython(パイソン)の2つのバージョンを用意しました。エキゾチックな質感を取り入れたBlackはグラマラスな印象で、Pythonはプリントとエンボス加工でリッチな表情を引き出します。

「マーケットで見つけたこのレザーは、珍しいテクスチャーの遊びがVASICを表現しているようです。ぜひショップでお手に取って見ていただきたいアイテムです」。

小さめサイズでハンドバッグ、ショルダーバッグの2wayで使用でき、ミニマルな装いに+αとして取り入れるのもいいし、いっそ派手めのニットやドレスと共鳴させて強いパーソナリティを表現しても。意外と大活躍するアイテムなのです。

「新型コロナウイルスや天災など心が休まることのない夏だったからこそ、秋は意識的にお洒落をしたいと思っています」というKanokoの言葉に、大きく頷いてしまう女性も多いのでは?マスクをしていても、ファッションを楽しめば足取りが軽くなりそうです。