Vol.22 Tips for Life at Home

外出自粛の暮らしによって、パン作りが世界的ブームになっているこの頃です。

パン作りは出来上がりまで時間がかかるとはいえ、キッチンに充満する香ばしい匂い、焼きたての美味しさは一度知ってしまうと、しばらくはまってしまうもの。

前回ご紹介した「ボッタルガトースト」に使用したパンも、実はクリエイティブディレクターKanokoの手作りです。クロワッサンやペストリーは年に数回訪れるパリで楽しんでいるため、ニューヨークの自宅ではもっぱらトーストを楽しんでいるそう。ちょっといいバターやオイル、コンフィチュールといただけば、朝から豊かな気分に。今回は、Kanokoが自宅で実践するキャストアイロンで作るパンの簡単レシピをご紹介します。ごくイージーな作り方なので、パン作りは難しそうと思う方にこそ作っていただきたいです。

Cast Iron Bread Recipe

キャストアイロンで作るパンは多くのレシピが出ていますが、 ニューヨークでKanokoが作っているレシピがこちら。

・全粒強力粉 100g
・中力粉 200g
・塩 5g
・砂糖 10g
・イースト 3g
・水 220g

  1. ボウルにすべての材料を入れて混ぜ、スパチュラなどで一つにまとめていきます。(3分ほど)
  2. 生地がまとまったらラップをして室内で20分寝かせます。
  3. 生地をさらに丸くまとめて一次発酵へ。ここから12〜18時間ゆっくりと発酵させます。
  4. 膨らんだ生地を打ち粉をした台に取り出して広げ、丸く形成。オーブンペーパーをしいたキャストアイロン鍋に生地を入れ、1時間ほど置いて二次発酵
  5. 生地が1.5〜2倍に膨らんだところで切り込みを入れ、250度に予熱したオーブンで蓋をして25分焼き、その後蓋を取って10-15分ほど焼き色をつけます。
  6. 鍋から取り出し冷ましたら出来上がり。

ポイントですが、まとめる作業はお餅返しのような動きを意識し、外から中へと生地をまとめていくこと。そして何よりも重要なのは一次発酵に時間をかけること。最低でも12時間以上は置いた方が美味しく出来上がります。ちなみに、焼き目をしっかりめにして小麦の芳香を堪能するのがKanokoのお気に入り。
アレンジには、粉にライを加えたり、二次発酵前の成形時にお好みのナッツとドライフルーツを加えても。ウォールナッツとレーズン入りがKanokoの定番になっています。朝食にはもちろん、薄くスライスしてチーズを乗せてワインと楽しんでも。

また、シナモン入りの卵・ミルク液に浸してフレンチトーストにも。蓋をしてしっとりと焼き上げたら、メープルシロップとバター、さらにパウダーシュガーも振って。バターの塩気とメープルの甘さがじわっと口内に広がります。食パンで作るフレンチトーストとはまた異なる、パンの存在感も醍醐味です。

美味しいものをいただくとき、それは束の間ですが幸せを噛みしめるひとときでもあります。

小さなことだけれど、皆様がストレスなく家で過ごすことができますように。