Vol.51 Streets of VASIC
大型連休明けということで、日常モードに戻るのがちょっと大変という方もいるでしょうか? VASICは先月、阪急うめだ本店にてポップアップイベントを開催したところ、予想を上回る人数のお客様がご来場くださいました。クリエイティブディレクターKanokoも現地に足を運び、嬉しいコメントをたくさんいただいたとか。VASICストアをご利用くださっている方、そうでない方も、期間限定の賑やかなイベントとしてお楽しみいただけるポップアップイベントを、今後も定期的に開催できたらと思っています。
Essex Market
VASICクリエイティブディレクターのKanokoは今年で在米17年。すぐそばにスーパーからカフェ、レストランまで何でも揃うイーストビレッジに住んでいますが、そんな彼女が今行きつけの場所として挙げてくれたのが、自宅から歩いていけるロウアーイーストサイドの複合マーケット「Essex Market」。
もともとこのEssex Market、長い歴史を誇るニューヨーカーの台所。1818年に誕生し、19世紀は食料品を乗せた手押し車がずらりと並ぶ青空市場として栄え、その後、複数の専門店が軒を連ねる屋内市場へ。以来世紀を超えて、庶民の胃袋を支えながら変わりゆくエリアを見つめてきました。チーズショップにベーカリー、鮮魚店などが薄暗い建物の中にあって、観光で訪れる人には面白みに欠けるところがあったのですが、2019年に通りを挟んだ向こう側に移転を果たし、店内も大変貌を遂げました。
上階にコンドミニアムや映画館を有するビル内にある都会型のマーケットとなっていますが、ダウンタウンの個性を色濃く反映させたコンテンツが新鮮。「北側の入口から入ると、フローリストがあって、その奥にあるスパイスショップと、芳香に誘われる感覚が楽しいのです。広々として、活気に満ちていて、会話が生まれるコミュニティのような雰囲気がとても好きです」とKanokoは言います。
昔からのテナントである鮮魚店、精肉店やピクルスショップで買い物をする地元のおばちゃまたちもいれば、ヴィーガンチーズショップやクラフトビールバーで品定めをする若者もいて。対面販売で食材を欲しいだけ買うことができるのも、マーケットの醍醐味。チーズショップ「Formaggio Essex」では、シンプルなチーズとハムのバゲットサンドイッチを作ってもらうそう。また、1階のフロアには、モロッコフードにカオマンガイ、ラテンフードとオプションが豊富ですが、注目はインドレストランの「Dhamaka」。飛ぶ鳥を落とす勢いのインド人二人組が仕掛けるこの店は、予約が取れない大人気店。他では見ないインドの郷土料理がとにかく美味しくて、辛い(笑)! いわゆるバターチキンカレーやナンはなく、未知なる体験ができます。
そして、個性豊かなショップは地下にも。ニューヨーカーなら誰でも知っている老舗ウクライナ系ダイナー「Veselka」が出店していたり、カウンターでお寿司と日本酒をいただける「Gouie」や、ナチュラルワイン好きの方におすすめの「Peoples Wine」があったり。ちなみに、Kanokoがいつも行くのは、界隈の人気ドーナツショップ「Doughnut Plant」が出しているコーナー。本店では売り切れている品も、ここでありつけることがあるそう。がっつり甘いドーナツでエネルギーを補給しながら、VASICのクリエーションは生まれているのかも?
最近はようやく日本からの観光客が戻り始めたようですので、次にニューヨークを訪れる際は是非チェックしてみてくださいね。