Vol.65 Streets of VASIC

日本の皆様、いかがお過ごしでしょうか。狂ったような暑さで、もう夏はお腹いっぱいという方も多いかもしれませんね。こちらニューヨークはゆるーい夏ムード全開。平日の昼間も公園ではのんびり日光浴をしている人が多く、「この人たちはいつ働いているんだろう?」と不思議に思うほど。今回は現実から逃避して、秋の観光シーズンにVASICがおすすめしたい旬のエリアをご紹介します。

Dimes Square

LES(ロウアーイーストサイド)の南側、チャイナタウンと隣り合うあたりは、昔からインディペンデントな店が並ぶ刺激的なエリア。最近では、Canal StreetOrchard StreetEssex Streetの間という限定的な一帯が新たにダイムス・スクエアと呼ばれ、再び注目を浴びています。

その名の由来は、カフェレストラン「Dimes」から。2013年に誕生し、ポップな内装とヘルシーな料理で若い女性を中心に人気を博したこの店は、同エリアにオーガニックのデリ&マーケット店も展開。洗練され過ぎていなかったエリアに良質のライフスタイルを持ち込み、 以来この10年で新たなレストランやバーが進出しました。チャイナタウンの余韻を感じるストリートには今もスケーターが行き交う一方で、トレンドファッションに身を包んだ男女が沿道でワインを楽しむ、そんなざっくばらんな光景が広がっています。

さて、この界隈でVASICがオススメしたいお店の筆頭は「Cervos」。ポルトガルスタイルのシーフード料理をワインやカクテルと一緒にいただけます。パプリカやクミンなどのスパイスやハーブをきかせて魚介の旨みを引き出しつつ、しつこくない軽妙な味に仕上げた料理が多く、日本人の舌にもぴったり。旬の野菜を使ったサラダも美味です。

そして今を感じさせるのが、増え続けるナチュラルワインバー。昨年オープンした「Le Dive」はヨーロピアンな雰囲気の賑やかな一軒で、はす向かいにある「Parcelle」はデート仕様のシックな一軒。どちらもストリートに設けたアウトドア席が夕方から大盛況となっています。なお、ちょっとスノッブな夜を過ごしたければ、以前にご紹介したホテル「9 Orchard」のカクテルバー「Swan Room」という手もあります。

また、一風変わったお店が「Biggie's Bodega」。ヴィンテージスタイルのタバコショップ兼キャンディ&ソーダショップを再現したここは、レトロな世界観がかわいい! 童心に返ってキャンディやチョコレートをついつい買ってしまうほか、ショーケースにはタバコケースや灰皿などキッチュなアイテムが豊富。珍しいものが多いので、お土産探しにも使えそうです。

そのキャッチーなネーミングも手伝って、新興ブームの勢いが止まらないダイムス・スクエア。ブルックリンとも違う、ダウンタウンマンハッタンの最先端をみなさんも覗いてみませんか?